ユーモアな研究に与えられる『イグノーベル賞』とは?

雑談

今回はイグノーベル賞についてです。

皆さん、イグノーベル賞ってご存知でしょうか?

イグノーベル賞は簡単に言うと、ユーモアのある研究や、出来事に対して与えられる賞のことです。

あまり知られていないかもしれませんが、調べてみると結構面白いんですよ。

また、日本はイグノーベル賞の受賞の常連国です。

日本のこういうおバカなことに真剣に取り組む感じ、大好きです。

今回はそんなイグノーベル賞について少しでも知ってもらえればと思います。それでは

レッツゴー

イグノーベル賞とは

イグノーベル賞とは、見ても分かるかも知れませんが、ノーベル賞のパロディ版です。

創設されたのは1991年です。

企画・運営はサイエンスユーモア雑誌「風変わりな研究の年報」という雑誌と編集著が行っています。

元々は「風変わりな研究の年報」を発刊する際に創設した賞です。

受賞されるのは「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる業績」やユーモアのある研究に対して、

または、社会的な事件などを起こした10の個人やグループに対して、笑いと賞賛を、時には皮肉の意味を込めて授与されます。

また、冒頭でも言いましたが、日本はイグノーベル賞の常連国です。

1992年の医学賞受賞以降ほとんど毎年受賞しています。

最新の2019年までで、計25回も受賞しており、2007年以降は13年連続で受賞しています。

日本以外ではイギリスも常連国で、これについて創設者のマーク・エイブラハムズという人が、

「多くの国が奇人変人を蔑視する中、日本とイギリスは誇りにする風潮がある」

と語っています。

また、これに対して1995年に、イギリスの政府の主任学科アドバイザーであるロバート・メイが

「大衆が真面目な科学研究を笑いものにする恐れがある」

としてイギリス人の研究者に賞を贈らないように要請しました。

しかし、それに全く納得のできないイギリス人研究者が猛反発し、それ以降も賞の授与は続いているんだとか。

イグノーベル賞でイギリス人に親近感が湧くとは笑

選考基準

選考しているのは、ノーベル賞受賞者を含むハーバード大学やマサチューセッツ工科大学の教授方、複数の選考委員会です。

イグノーベル賞の選考基準は、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる業績」が主な項目です。

また、皮肉や風刺が理由で選ばれる場合もあります。

そして、選考基準を満たした10程度の個人・団体が受賞となります。

また、ノーベル賞とは違って、故人も対象になります。

皮肉や風刺で選考されたのは、

エドワード・テラーという人が、「我々が知る「平和」の意味を変えることに、生涯にわたって努力した」として、1991年にイグノーベル平和賞を受賞しました。

また、

インドの首相シリ・アタリ・ビハリ・ワジャパイーと、パキスタンの首相ナワーズ・シャリーフが「度を越して原子爆弾を平和的に爆発させたこと」に対して1998年にイグノーベル平和賞を受賞しました。

これらは皮肉としてイグノーベル賞が授与がされたパターンです。

受賞式

※写真はイメージです

受賞式は毎年10月にハーバード大学のサンダーズ・シアターでで行われます。

受賞式のここが面白い

イグノーベル賞はその賞自体も面白くて興味深いものが多いです。

しかし、イグノーベル賞の魅力は受賞式に詰まっていると言ってもいいほど面白いんです。

何個か挙げてみます。

受賞者は幼稚園児扱い

受賞式に入場する際に、受賞者はまるで引率される幼稚園児のように、一本の長いロープにつかまり、一列にぞろぞろと入場します。

迷子にならない様に見守ってくれているんです。

優しい運営さんで良かったね!

紙飛行機が飛ぶ

イグノーベル賞の授賞式は、全員が紙飛行機を折り、投げつけることで始まります。

投げられた紙飛行機を掃除するほうき係は、ハーバード大学教授(物理学)のロイ・グラウバーです。

毎年彼がほうき係を務めています。

しかし、2005年はグラウバーがノーベル物理学賞を受賞し、そちらの式典に出席していたため、ほうき係を辞退しました。

このことから分かるように、この式に参加しているのは本物の天才だということです。

いい歳をした天才たちが紙飛行機を折って飛ばしている。

微笑ましすぎでしょ笑

8歳の少女に罵られる

イグノーベル賞の受賞式で、受賞者に与えられるスピーチの時間はたったの60秒です。

しかし自分の研究を語りたい受賞者が60秒で足りるはずもなく、制限時間を大幅にオーバーしてしまうことも珍しくなかったです。

そこで、運営は対策を考えました。

その対策は、制限時間の60秒を過ぎると、「ミス・スウィーティー・プー」(Miss Sweetie Poo)と呼ばれる8歳の少女が受賞者に歩み寄り、

「もうやめて!私は退屈なの!」(Please stop! I’m bored!)

と連呼するというものでした。

これは「8歳の幼女に罵られるのが最も心的ダメージが大きい」という研究結果に基づくものであるという話もあります。

しかし、受賞者達はなんとか自分の研究内容などを語りたい。

そこで受賞者達はミス・スウィーティー・プーにお菓子などのプレゼントをすることで、彼女を懐柔してスピーチを延長したりします。

しかし、プレゼントだけが持ち去られるなんてこともあったりするらしいです。かわええのぉ

2015年は、イグノーベル賞が25周年を迎えたということで、歴代のミス・スウィーティー・プーが集合し、お互いに制限時間を過ぎ、演説を止め合うということが起きました。

2016年は、授賞式の開催が夜遅かったため、彼女の出番は見送られました。

その他

  • ノーベル賞では、式の初めにスウェーデン王室に敬意を払われるが、イグノーベル賞では、スウェーデン風ミートボール(スウェーデンの郷土料理)に敬意が払われる
  • 授賞式のスピーチでは、聴衆から笑いをとることが要求されている
  • 受賞者の旅費と滞在費は自己負担である
  • 賞状はコピー用紙のプリント(選考委員のサイン入り)のみで、賞金は基本的には0である
    この記事のサムネにトロフィーを使いましたが、送られることはない
  • 2015年や2016年、2017年では受賞者に対して、10兆ジンバブエ・ドル(紙幣1枚)が授与された(紙幣価値はほぼ0)

など楽しめる要素が盛りだくさんです。

イグノーベル賞の授賞式は配信もしているので、次の授賞式は見てみてはいかがでしょう。

まとめ

今回はユーモアあふれる賞イグノーベル賞についてでした。

大の大人、しかも超の付く天才達が集まってあほらしいことをする。

こういうの大好きなんですよ。

天才の遊びほど面白いものはないですから。

次はどんなことに賞が贈られるんでしょう。

日本人が受賞されることを願っています。

今回は以上です。それでは

ザ・エンドってね

 

最後に僕が個人的に好きな賞を挙げてみました。

なにか気になるものがあれば調べてみてください。

僕が個人的に好きな受賞理由

ページ数の100倍の人数の著者がいる医学論文を発表したことに対して

 

ジッパーに挟まれたペニスの緊急処理に対して

 

猫から採取した耳ダニを自分の耳に入れ、結果を丹念に観察・分析した一連の実験に対して

 

もし人々が悔い改めない場合、どのくらいのアラバマ州住民が地獄に行くかを郡ごとに見積もったことに対して。

 

政治家にとって、他国と戦争するよりも、お互いに殴り、蹴り、騙しあう方が、より利益になることの実証に対して

 

ピカソとモネの絵画を見分けられるようにハトを訓練し、成功したことに対して

 

マーフィーの法則についての研究、特にトーストはたいていバターを塗った面を下にして落ちることの実証に対して

 

彼らが理解できなかった、著者の言っていることに全く意味が無く、さらに「現実なんて実在しないのだ」と主張する研究を、熱心に出版したことに対して

 

聖書が秘密の隠された暗号を含んでいることを、統計的に発見したことに対して

 

数百万人の労働時間を、仮想的なペットの飼育に転換したことに対して(たまごっちのこと)

 

著書、『異なる処刑方法のあいだで、経験する可能性のある痛み』に対して

 

グリズリーに対しても動じないスーパースーツを開発し、個人的な試験を行ったことに対して

 

測定報告書、『身長、ペニスの長さ、ならびに足のサイズの相関』に対して

 

ビスケットを食べる前に紅茶などに浸す最適な方法の計算に対して

 

紅茶の正しい淹れ方について、6ページにわたる仕様書 (BS-6008) を作成したことに対して

 

検尿の際に患者がどのような容器を選ぶかについて、丹念に収集、分類、考察したことに対して

 

辛くないハラペーニョ・チリ・ペッパーを作り出したことに対して

 

猫がコンピュータのキーボード上を歩くのを検出するソフトウェア「ポー・センス」の発明に対して

 

水兵に実包を使うことを止めさせ、代わりに「バーン!」と叫ばせたことに対して

 

なぜシャワー・カーテンは内側にふくらむのか」という疑問に対する、部分的な解答に対して

 

ブラックホールが地獄の所在地としての技術的要求を全て満たしている、という発見に対して

 

思春期の少年にとって、鼻をほじくることは普通の行動である」という医学的発見を突き止めたことに対して

 

金沢市にある、ハトの関心を惹きつけることに失敗し続ける銅像の化学的研究に対して

 

床に落ちた食べ物を食べても安全かどうかについての「5秒ルール」の科学的妥当性の研究に対して

 

人が何かに熱中している際には、例えゴリラの着ぐるみを着た奴が通りかかっていようが他の何かを簡単に見逃してしまうことを示したことに対して

 

逃げ出して隠れる目覚まし時計を発明し、人々を確実にベッドから叩き出し、理論上、平日に多くの生産的な時間を増加させたことに対して

 

なぜキツツキは頭痛がしないかを研究し解説したことに対して

 

十代の若者には聞こえるが大人には聞こえない不快な高周波ノイズを発する電子式ティーンエイジャー撃退機を発明したことに対して

 

また同じ技術を、10代の学生には聞こえるが大人の教師には聞こえない携帯電話呼び出し音に応用したことに対して

 

イヌに寄生するノミは、ネコに寄生するノミより高く飛ぶことを発見したことに対して

 

コカ・コーラの精子を殺す避妊効果について、論争的な研究を発表したことに対して

 

コンピュータで修正したポテトチップスの音を流すことにより、ポテトチップスを食べている人は自分の噛んでいるポテトチップスが実際以上にかりっとして新鮮であるように信じることを示したことに対して

 

名前をつけられた牛は、名無しの牛よりもたくさんの牛乳を出すことを示したことに対して

 

世界が終わる日を予測・断言し、数学的仮定を立てる際には気を付けた方がよいと世界に知らしめた

 

「忙しい最中ほど無性にトイレに行きたくなる」という人類が昔から直面してきた困難について研究したことに対して

 

報告書についての報告書についての報告書についての報告書の準備を奨励する報告書についての報告書についての報告書を発行したことに対して

 

タマネギが人間の目から涙を出させる生化学的な過程が、科学者が以前に理解していたよりもずっと複雑だったことを発見したことに対して

 

人間が床に置かれたバナナの皮を踏んでしまった際の、バナナの皮と靴の間の摩擦、およびバナナの皮と床の間の摩擦の大きさを計測したことに対して

 

猫は容器の形状に合わせて液体のように形を変えることについて

 

動物園にて、人間がチンパンジーの真似をするのと同頻度かつ同程度に上手に、チンパンジーも人間の真似をするという証拠を集めたことに対して

 

かゆみを掻くことで得られる快感を測定しようとしたことに対して

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