今回は二次関数で使える裏技紹介していこうと思います。
これを知っているかどうかで点数は変わらないでしょう。
しかし、計算を早くしたい人や、検算用に知っておくとかなり有利になると思うのでぜひ最後まで見ていってください!
さっそく二次関数の問題で使える裏技へ!
レッツゴー
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目次
まずは裏技
文字で表すと
まずは文字で裏技を紹介して、なぜそれが使えるのかを説明していきたいと思います。
まずは裏技から。
上図のような問題はよく見と思いますが、この問題で直線ABの式を求める場合にこのような式が使えます。
y=a1(x1+x2)x-a1x1x2
これが今回の裏技になります。
今回はこれだけ覚えて帰っても大丈夫です!
ここからは興味のある方だけ読んでやってください!
最後におまけとして△OABの面積の求め方も簡単にする方法も紹介しようと思います。
面積の方は裏技ではないんですが、知っておけばお得ですよ。
さて、この裏技ですが、文字だけではなんか分かりにくいし使い勝手が良さそうにも見えません。
なので、実際に数字を入れて考えてみましょう。
具体的な数字で考える
この場合、直線ABの一次関数の式を求めると、
y=2(-1+2)x-2×(-1)×2
より、
y=2x+4
となります。
いつもなら、点ABのx座標とy座標を、一次関数の一般式
y=ax+b
に代入して、aとbの二次方程式を解くという面倒くさい手順を踏まなければなりません。
それが、2行、慣れれば1行の式で求めることができるんです。
裏技を使った場合と使わなかった場合の式の長さの比較
うーん…
中学生の時に知りたかったよ!
と、
y=a1(x1+x2)x-a1x1x2
この式が使えそうなのは分かりましたが、いつでも成り立たなくては意味があまりありません。
そこでこの式が成り立つことを証明していきましょう。
式が成り立つ根拠(証明)①
y=a1(x1+x2)x-a1x1x2・・・①
この式が使えるということは、一次関数の式、
y=a2x+b・・・②
のa2とbは以下の式で表されることになります。
a2=a1(x1+x2)・・・③
b=-a1x1x2・・・④
①と②の式は同じ答えになるからですね。
では③の方からこれが使える根拠を示していきましょう。
a2=a1(x1+x2)が成り立つ根拠
その前に。
今回の一次関数のa2のことを一次関数の変化の割合、または傾きと呼びます。
また、bのことを切片と呼びます。
この先の説明で使うので覚えておいてください!
さて、
a2=a1(x1+x2)
が成り立つのは簡単に説明できます。
ここのa2は一次関数の変化の割合であると説明しましたが、二次関数にも変化の割合があります。
y=a1x²の二次関数でx座標がx1からx2まで増加した時の変化の割合をa3とすると、
a3=a1(x1+x2)
という式になります。
この右の式見覚えがありますね。
そうなんです。
二次関数の変化の割合を求めたら一次関数の変化の割合も求まっているだけなんです。
しかし、なぜ二次関数の変化の割合はa3=a1(x1+x2)で表されるのでしょうか?
公式だからといえばそれまでですが公式がなぜ成り立つのかを考えてみましょう。
これが意外と楽しいですよ。
二次関数の変化の割合の公式はなぜ成り立つ?
そもそも変化の割合とは、
変化の割合=yの増加量/xの増加量
で表されるんです。
これが根底にあります。
では、二次関数y=ax²でxがx1からx2に増加した場合、yの増加量はどのようにあらわされるのでしょうか?
これは、二次関数の式にx1とx2を代入してyの値を求めればよいです。
x1とx2代入した時のyの値をそれぞれ、y1とy2すると、
y1=a(x1)²
y2=a(x2)²
xの増加量 | |||
x1 | → | x2 | x2-x1 |
yの増加量 | |||
a(x1)² | → | a(x2)² | a(x2)²-a(x1)² |
よって、変化の割合は、
変化の割合={a(x2)²-a(x1)²}/(x2-x1)
変化の割合=a{(x2)²-(x1)²}/(x2-x1)
赤の部分を計算する。
ここで、
p²-q²=(p-q)(p+q)
という式を使います。
{(x2)²-(x1)²}/(x2-x1)
=(x2-x1)(x2+x1)/(x2-x1)
=x2+x1
よって、
変化の割合=a(x2+x1)
二次関数の変化の割合はこれでいつでも成り立つことが証明できました。
次は切片bの式が成り立つことを証明していきましょう。
b=-a1x1x2が成り立つ根拠
ここまでで、
y=a1(x1+x2)x+b
まではもとめられました。
ここからは、点Aか点Bのx座標とy座標を代入すれば良いです。
点Aのxとy座標を代入すると、
a1(x1)²=a1(x1+x2)x1+b
b=a1(x1)²-a1(x1+x2)x1
b=a1x1{x1-(x1+x2)}
b=-a1x1x2
となります。
よって、
b=-a1x1x2
が成り立つことが分かりました。
おまけ:△OABを簡単に求めてみよう!
先ほどの例を使いまして説明していきます。
点Cの座標は
C(0,4)
となります。
この図で△OABの面積は、△OACと△OBCの面積を足せばよいです。
△OACは底辺がOC=4で、高さが緑の部分、つまり点Aのx座標の絶対値=1です。
よって、
△OAC=4×1÷2=2
となります。
△OBCも同様にして求めると、
△OBC=4×2÷2=4
となります。よって、
△OAB=2+4=6
と求まります。
ですが、この式を少しだけ短縮できます。
この三角形は底辺は同じOCなので、
△OAB=OCの長さ×(点Aのx座標の絶対値+点Bのx座標の絶対値)÷2
で計算できます。なので、
△OAB=4×(1+2)÷2=4×3÷2=6
と1行で求まります。
まとめ
この図で、直線ABの式が、
y=a1(x1+x2)x-a1x1x2
この式で求まることだけは覚えて帰ってください!
証明のやり方は他にもいろいろありますが、今回の本題とそれるのでまたの機会にします。
今回は以上になります。それでは
ザ・エンドってね
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