今回は頭脳王2021での問題の解説をしていこうと思います。
問題の独創性にやられまして解きたい欲が半端なかったです。
さっそく問題にいってみましょう。それでは
レッツゴー
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問題
条件
- 金剛力士像は身長8.4m、体重6.7t、シロナガスクジラの体重は150tとする。
- 重量挙げをする人の体重をx、持ち上げることができる重量をyとすると
不等式 y≦2.5x となるとする。- 金剛力士像の体重は身長の3乗に比例するとする。
- ∛(75/67)=1.04 とする。
- 不等式の等号が成立する値を求め、小数点以下第2位を四捨五入して答えること。
ここで問題です。
スーパー金剛力士像がどのくらいの大きさだとシロナガスクジラを持ち上げられる?
数学好きはそわそわしてしまったのではないでしょうか。
難問そうに見えますが式は意外と少なくて解けます。
難しそうに見せるのがかなりうまいです。
もちろん簡単ではないのですが。
皆さんはこの問題解けるでしょうか?
ちなみに∛は3乗することで中の数字が出てくるようなものです。
(∛8)³=8
∛8=∛2³=2
など
ここから先に答えがあります。
答え
17.5m
よく分かる解説
解説1
3乗に比例するとは?
この問題は3条に比例するということが分かっていれば代入して終わりでなので、そこを詳しく解説していきます。
まず、比例すると聞いてどのようなことを思い浮かべますか?
皆さんも中学2年生の時に習っているはずです。
比例というのは、
y=ax
で表すことができるものです。
このaには数字(4や5など)が入ります。
その値は比例するものによって変化します。
比例の例
縦の長さが2㎝の長方形の面積と横の長さで説明します。
長方形の面積は縦×横で求まります。
縦が2㎝、横が3㎝なら面積は2×3=6㎠です。
ここで、縦が2㎝の長方形の面積をy㎠、横の長さをx㎝として表を作ってみると以下のようになります。
横の長さ x㎝ 1 2 3 4 5 6 面積 y㎠ 2 4 6 8 10 12 この場合の比例の式は、y=axの式のyに2、xに1を代入すると求まります。
2=a×1
a=2
よって、
y=2x
と求まります。代入するのは縦の列ならどこでも良いです。
1と2や4と8など。
次にxの3乗に比例する式を紹介します。
xの3乗に比例する式は、
y=ax³
となります。
yが27、xが3なら、
27=a×3³=a×27
a=1
となります。
解説2
aを求める
今回の問題では金剛力士像の体重が身長の3乗に比例するとなっていました。
また、金剛力士像の体重6.7t、身長8.4mだったので、
6.7=a×(8.4)³
a=6.7/(8.4)³
となります。
よって、スーパー金剛力士像の重さをyトン、身長をxmとすると、
y={6.7/(8.4)³}x³
となります。
解説3
不等式y≦2.5xの意味
重量挙げをする人の体重をx、持ち上げることができる重量をyとすると不等式 y≦2.5x となるとする。
とありますがこの式は何を表しているのでしょうか?
この式では重さx㎏の人が挙げられる最大の重さを求めることができます。
例えば、50㎏の人がいたとします。
この場合不等式は、
2.5×50=125
y≦125㎏
となります。
つまりこの人は125㎏以下のものなら持つことできるということになります。
このことから50㎏の人が持つことのできる最大の重さは125㎏であるということが不等式から分かるのです。
解説4
答えを出す
aが求まったのでここから答えに繋がる式を解いていきます。
求めたいスーパー金剛力士像の体重をxトンだとすると、スーパー金剛力士像が持つことのできる最大の重さは、2.5xとなります。
この値がシロナガスクジラの重さになればシロナガスクジラを持ち上げることができるので、
2.5x=150
x=60
となり、スーパー金剛力士像の重さは60tであることが求まります。
この値をy={6.7/(8.4)³}x³に代入して答えを出します。
60={6.7/(8.4³)}x³
x³=60×{(8.4³)/6.7}
x=8.4∛(60/6.7)
x=8.4∛(600/67)
x=8.4×2×∛(75/67)
x=16.8×1.04
x=17.472≒17.5
よって答えが17.5mと求まります。
まとめ
面白い問題でした。
計算自体は代入するだけの学校の宿題みたいですが問題の発想が好きすぎます。
金剛力士像がシロナガスクジラ持ち上げるのに何m必要か?とかいつどのタイミングで思いついたんでしょう…
素晴らしい問題でした。
今回は以上になります。それでは
ザ・エンドってね
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