2021/3/23に解法2、3を訂正しました。
今回はなんと、あの名古屋大学の入試問題に挑戦じゃい!
しかし、名古屋大学の問題というとかなり難しそうです。しかも図形問題ときた。
図形問題が苦手な方も多いんじゃないでしょうか。
しかしご安心を。
今回も誰でも分かるように解説いたします。
そして今回の問題は中学の内容が分かっていれば解けるものになっているので、1度挑戦してみてください!
さっそく問題にいってみましょう!それでは
レッツゴー
問題
上図のような正方形ABCDがあり、正方形の中に点Pがります。
ここで、
- AP=7
- BP=5
- CP=1
となっています。
ここで問題です。
正方形の面積を求めてください。
問題は至ってシンプルです。
しかし、何をどうすればよいのやら。
今回はヒントありなのでそれを参考にしながら解いてみてください。
そしてこの問題は解き方がかなり多くあるので3つほどご紹介したいと思います。
自力で考えたい人は、ここでいったん止めて考えてみてください。
ヒント1
補助線
下図のような補助線を引いてみましょう。
今回使う補助線はこれで全部です。
ラストヒント
DPの長さを求める
三平方の定理を使いまくってDPの長さを求めます。
ここから先に答えがあります。
答え
32
これ地味に大事ですが、今回の問題は単位(㎝など)が無いので32㎝など単位を付けないようにしましょう。
よく分かる解説
解法1
DPを求める解法
上図で三平方の定理を使って、
- AP²=49=a²+b²・・・①
- BP²=25=a²+c²・・・②
- CP²=1=c²+d²・・・③
- DP²=b²+d²・・・④
となります。
①+③から、
50=a²+b²+c²+d²・・・⑤
⑤-②から、
25=b²+d²=DP²
となります。
DP>0なので、
DP=5
と求まります。
ここで、
BP=DP
となっているので、ACは正方形の対角線になっています。
実際には下の図のような点Pであったということです。
よって、正方形ABCDの面積は、
8²÷2=32
と求まります。
これは、
このように対角線を2本引くと、△ACDは底辺が8で高さが4、△ACBも同じ三角形になります。
なので、正方形ABCDの面積は、
(8×4÷2)×2=32
と求まります。
これを簡単にしたものが、
(対角線の長さ)²÷2=8²÷2=32
です。
また、ACが対角線になるのは、正方形の対角線はその対角線を作る頂点(今回のAとC)以外の頂点(今回のBとD)から適当な点(今回のP)に向かって線を引く(今回のBPとDP)と、その長さが同じになるという性質があるからです。
解法2
△APD≡△APBを利用
DP=5を求めるのは解法1と同じです。
上の図で、
△APDと△APBについて、
AP=AP=7・・・①
PD=PB=5・・・②
また四角形ABCDは正方形なので、AB=AD・・・③
①、②、③より、3組の辺が全て等しいので、
△APD≡△APB
△APD≡△APBより、対応する角は等しいので、
∠DAP=∠BAP
となります。
また、∠BADは90°なので、∠DAP=∠BAP=45°になります。
四角形AHPEの対角線が45°ずつになるので、四角形AHPEは正方形であることが分かります。
正方形の対角線は、頂点の角度を半分(45°)する性質があるからです。
同様にして、△DPC≡△BPCから四角形CGPFも正方形であることが分かります。
三平方の定理から、
AP²=49=2a²
a²=49/2
a>0なので、
a=7/√2
BP²=25=a²+c²=(49/2)+c²
c²=25-(49/2)=1/2
c>0より、
c=1/√2
ABの長さは、
AB=a+c=8/√2
よって、正方形の面積は、
(8/√2)×(8/√2)=64/2=32
と求まります。
解法3
△APD≡△APBを利用
この図で、∠DAP=∠BAPであることは解法2を参考にしてください。
ここで、∠DAP=∠BAPより、APは正方形の対角線であることが分かります。
こちらは解法2で書いた通りです。
ただし今回は正方形ABCDの対角線であると考えます。
解法2よりもこちらの方が楽に解けるかと思います。
ここからは解法1と同じです。
ACが対角線なので、面積は
8²÷2=32
と求めます。
まとめ
いかがでしたか?
補助線の存在に気付けばあとは意外と解けていく問題でした。
図形問題では補助線を引いて三角形に分けてみることを試してみると良いです。
またその補助線も適当にひくのではなく、どこかの線と平行に引いたり、直角に引いたりと何かしらのヒントになるように引きましょう。
今回の計算も完全な証明ではないのであしからず。
答えがどのように求まっていくかの過程を楽しんでいただくためのコンテンツですので。
と、今回は以上になります。それでは
ザ・エンドってね
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コメント
解法2の
AE//HPより、∠EAP=∠HAP(錯角)・・・①
AH//EPより、∠EPA=∠HPA(錯角)・・・②
というところがそれぞれ逆で、
AE//HPより、∠EAP=∠HPA(錯角)・・・①
——
AH//EPより、∠EPA=∠HAP(錯角)・・・②
——
ではないでしょうか。間違っていたらすいません。
コメントありがとうございます。
こちらの証明はおっしゃる通り間違いでした。誠に申し訳ございません。
こちらの証明が間違いである場合、この証明は意味をなさなくなりますので解法2、3を訂正させていただきました。
こちらの解法なら問題ないかと思います。
間違った解説を載せてしまい申し訳ありませんでした。