今回は、無理数というものに注目した問題です。
数字の分類の仕方に、有理数と無理数という分け方があります。
その基準は、分数で書けるかどうかか、少数が循環せず無限に続くかどうかです。
分数で書けるもの、少数が無限に続いても循環するものは有理数です。
分数で書けないもの、少数が循環せず無限に続くは無理数と言います。
例えば、1.5は3/2と書けるので有理数です。
他にも、0.333…は、1/3と書けるので有理数です。
無理数は、√2や、π、ネイピア数のeなどです。
今回は、そんな無理数についての問題です。
それではさっそく今回の問題にいってみましょう!
レッツゴー!
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問題
無理数の無理数乗は無理数か?
出ました、シンプルis難問。
問題はこれだけなのですが、これがなかなか難しいです。
ですがこの問題は解答もシンプルで美しいです。
その美しさに触れ、数学の楽しさを知ってほしいです!
無理数乗とは、例えば、
○√2
このように、√2乗などのもののことです。
ここから先に答えがあります。
答え
無理数の無理数乗が無理数になるとは限らない
よく分かる解説
この解説では、知識として累乗の計算方法を知っておく必要があります。
それは、
(am)n=a(m×n)
このような公式です。
言葉で表すと、aのm乗のn乗は、aのm×n乗になるというものです
これを√2で考えていきます。
aもmもnも全て√2の場合、
(√2√2)√2=√2(√2×√2)=√22=√2×√2=2
となります。
ここで、2つの場合を考えます。
√2√2が有理数の場合
√2が無理数であることは分かっているので、無理数の無理数乗が有理数になります。
√2√2が無理数の場合
(√2√2)√2は無理数の無理数乗になります。
そして、その答えは2という有理数になっているので、無理数の無理数乗が有理数になります。
よって、無理数の無理数乗が有理数になる例があるので、無理数の無理数乗が無理数になるというのは正しくないことが証明できます。
無理数の無理数乗が無理数にならないわけではないのでご注意ください。
無理数の無理数乗が有理数になることもあるというのがこの問題の答えです。
この証明の面白いところは、√2√2が無理数だろうが有理数だろうが関係なく証明できることです。
√2が無理数で、その√2乗がという無理数乗が続いた時に、どこかは分からないが、必ずどこかで有理数になるということが証明になる。
これはかなり面白い証明ではないでしょうか。
ちなみに、√2√2は無理数(その中でも超越数)であることが分かっています。
なので、(√2√2)√2ここが無理数の無理数乗が有理数になる部分になります。
まとめ
無理数の無理数乗がどこかで有理数になるものがあればこの証明はできます。
そして、有理数になる前か、その前かどちらが無理数でもこの証明が成り立つというのが面白い!
この証明では、最終的にどこが無理数かは分からないけど証明ができてしまう。
とてもきれいで美しいと思います。
それに、無理数の無理数乗が有理数になるというのは、直感に反していると思います。
√2って1.4142…ですよ?
{(1.4142…)1.4142…}1.4142…
これが有理数になるってなんだか不思議じゃないですか?
個人的にはとても不思議に感じました。
と、今回は無理数の面白い問題についてでした。それでは
ザ・エンドってね
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