今回は3分チャレンジとしまして、計算力の問われる問題を紹介します。
この問題は、暗算が超得意な人は3分もかからないでしょう。
しかし、僕のように得意でも苦手でもない人には3分で解くのは至難です。
そこで、簡単に解くための道筋を考えながらこの問題を解いていきましょう。
もちろん考える時間も3分でおさめてください。
それではさっそく今日の問題にいってみしょう!
レッツゴー!
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問題
図のように、
AP=269
PQ=292
QB=223
AR=387
RS=263
SD=176の長さを持つ長方形ABCDがあります。
ここで問題です。
この長方形の黒の長方形の面積から白の長方形の面積を引いた値は何になるでしょうか?
長方形の面積とかけ算さえできれば誰でも解けるのですが、計算量がなかなか曲者です。
さあ、どうすれば簡単に解けるのか、考えてみましょう。
ここから先に答えがあります。
答え
60000
※単位はつけないように注意しましょう。
よく分かる解説
解説1
計算の工夫
この問題で大事なのは、「かけ算で同じ数字があれば括る」という考えです。
どういうことか、文字で書くとこうなります。
A×B+A×C=A×(B+C)
このように、かけ算の足し算(または引き算)になっている時に、Aという同じ数字がある場合はAで括って()の中を足し算(または引き算)にできるという計算の工夫ができます。
例で考えると、
3×4+3×6=3×(4+6)=3×10=30
となり、計算が少し楽になります。
また、これはかけ算の足し算が何個でも成り立ちます。
3×4+3×6-3×3=3×(4-6+3)=3×1=3
例の計算ではそこまで楽になりませんが、今回の問題のように3桁×3桁の時は大いに役に立ってくれます。
例えば、
123×158+123×456-123×198=123×(158+456-198)=123×416=51168
となり、これの何が便利かというと、3桁×3桁の計算を1回で済ますことができるという点です。
そのままの計算なら3桁×3桁の計算を3回行わなければなりません。
しかし、この計算の工夫をすることで1回で済ませることができます。
そのことで計算量を減らし、楽にできるというわけです。
それに計算の量を減らすことは計算ミスを減らすことにつながるのでその点でも便利だと言えます。
ではこの考え方をどのように今回の問題で使えばいいのかを解説していきます。
解説2
1列目から考える
さて、この長方形の上の1列を考えてみましょう
すると、黒の長方形の面積は、
269×387+269×176
になり、白の長方形の面積は、
269×263
になります。
よって、黒の長方形の面積-白の長方形の面積は、
269×387+269×176-269×263
=269×(387+176-263)
=269×300
1列目:269×300
となります。
これはこれで置いておきましょう。
さて、2列目はどうなるかを考えていきます。
2列目は、黒の長方形の面積は、
292×263
となり、白の長方形の面積は、
292×387+292×176
となります。
よって、黒の長方形の面積-白の長方形の面積は、
292×263-292×387-292×176
=292×(263-387-176)=
292×(-300)
2列目:292×(-300)
となります。
この-300は計算せずとも求まります。
なぜなら、387+176-263=300であり、全部の符号を反対にした263-387-176は、300×(-1)=-300になるからです。
さてこれもこれで置いておいて3列目の計算にいきましょう。
これはやることは同じなので省略して、
3列目:223×300
となります。
1列目~3列目の足し算が求めたいものなので、
1列目+2列目+3列目
=269×300+292×(-300)+223×300
=(269-292+223)×300
=200×300=60000
と、ここでも括りを使って計算すると楽に計算できます。
なので1列目~3列目の計算は置いておいたわけです。
そして答えは、60000と求まります。
この計算を使えば3分以内に解けるでしょう。
今回は1列目の黒の長方形の面積と白の長方形の面積をそれぞれ考えましたが、問題で黒の長方形の面積-白の長方形の面積となっているので最初から、1列目の縦の長さ269で括っても良いです。
269×(387-263+176)、としても良い。
(+になっているのは黒の長方形の面積分、-になっているのは白の長方形の面積分)
もっと勘が良ければ、2列目は黒と白が反対だから、
(269-292+223)×(387-263+176)、としても良いです。
これなら、200×300とすぐに出せます。
しかしこれはよっぽどこういった問題に慣れていないと難しいと思うので、まずは最初の解説のように考えられれば十分だと思います。
まとめ
というわけで今回は計算量を減らすための努力問題でした。
実はこの問題は数学オリンピックに出題された問題です。
こんな問題が出されたら焦ってなかなかうまい解法が思いつかない気がします。
クラスに1人入る暗算力が超速い人たちはどれくらいで解けるんだろう?
誰かやってみてほしい!
というわけで今回は以上になります。それでは
ザ・エンドってね
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