今回は約分の問題についての問題3問です!
タイトルにもある、10033/12877の約分は一見難しそうですが、今回の記事を読めば比較的楽に解けるようになります!
それではさっそく今回の証明にいってみましょう!
レッツゴー!
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問題
以下のような分数があります。
5080/5207
3007/3201
10033/12877
ここで問題です。
これらの(※)既約分数を求めてください。
※既約分数とは、これ以上約分できない分数のことを言います。
1以外に約数を持たない2つの数の分数のこと。
この問題は地道に約分できる数を探すのは効率的とはとても言えません。
今回のように大きい数字同士の場合はどう解けばいいのか。
皆さんは思いつけますか?
ここから先に答えがあります。
答え
5080/5207=40/41
3007/3201=31/33
10033/12877=127/163
よく分かる解説
解説1
今回の問題で大事なのは、「約分とは同じ数で2つの数を割ることである」ということです。
例えば、5080/5207の場合、5080と5207を同じ数で割って約分するということです。
当たり前のことですが、今回はこれが非常に大事になります。
ここで、5080と5207が同じ数で割れるということを考慮して掛け算の式で表すと、
5080=a×b
5207=a×c
となります。
つまり、2つの数を因数分解すると同じ数(今回はa)が出るということですね。
ここで、2つの数の差を考えると、
5207-5080=127
a×c-a×b=a×(c-b)
となるので、
127=a×(c-b)
となります。
ここで、127の約数は1と127しかありません。
つまり、127=a×(c-b)のaが127、(c-b)が1ということになります。
127=127×1
※127と1は逆でも式は成り立ちますが、今回の問題では最終的にaで2つの数を割りたいのでaを127と考えます。
ここで、
5080=a×b
5207=a×c
a=127
なので、この2つの数は127で割り切れるということになります。
実際に割ってみると、
5080÷127=40
5207÷127=41
となるので、
5080/5207=40/41
となります。
解説2
では、3007/3201についてはどうでしょうか。
まず解説1と同じように2つの数の差を考えます。
3201-3007=194
先ほどは、127の約数が1と127しか無かったので127で2つの数を割る、とすぐに考えることができました。
しかし、今回の194の約数は1と194以外にもあります。
よって、2つの数を194で割れるかどうかはまだ分かりません。
ここで、もう1つの情報を使います。
その情報とは、「3007が奇数であり、194は偶数である」ということです。
3007は奇数なので、約数に2を持ちません。
しかし、194は偶数なので2を約数に持ちます。
つまり、3007は194では確実に割り切れないことが分かります。
ここで、3007は2で割り切れないので、194を2で割って約数から2を消します。
194÷2=97
97は奇数なので3007の約数の可能性があります。
また、97の約数は1と97しかないので、3007と3201は97で割り切れるということになります。
3007÷97=31
3201÷97=33
よって答えは、
3007/3201=31/33
となります。
解説3
さあ、ここまでくれば最後の問題も解けるようになっています。
ちなみにこの問題は数検1級の問題で出題された問題です。
しかし、この考えを知っていれば簡単に解けるんです!
では、解説1、2と同じように2つの差を考えましょう。
12877-10033=2844
ここで、10033も12877も奇数なので、2844の約数から2が無くなるまで2で割っていきます。
2844÷2=1422
1422÷2=711
ここで、3の倍数についての特徴を知っている必要がありますので説明します。
3の倍数は、数のそれぞれの位の和が3の倍数になるという特徴を持っています。
例)123:1+2+3=6で6は3の倍数なので123は3の倍数
ここで、10033は1+0+0+3+3=7なので3の倍数ではありません。
しかし、711は7+1+1=9なので3の倍数です。
よって、10033は711では割り切れません。
ここでも2の倍数の時と同じように考え、711の約数から3が無くなるまで3で割っていきます。
711÷3=237 (2+3+7=12)
237÷3=79 (7+9=16)
79の約数は1と79しかないので、10033と12877は79で割り切れることになります。
10033÷79=127
12877÷79=163
よって答えは、
10033/12877=127/163
となります。
まとめ
この考え方さえ知っていれば約分は怖いものなしのはずです!
今回の問題では、約数が1と何か1つになるまで計算を進めましたが、97や79が何か他の約数を持つ可能性をすぐに消すのは難しいと思います。
なので、2の倍数や3の倍数のように分かりやすいものを考えた後に出てきた97や79で、
とりあえず2つの数を割ってみることをおすすめします。
というわけで今回は大きい数の約分の考え方でした。
今回は以上になります。それでは
ザ・エンドってね
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